レッスン後に参加者様より質問を受けることがあります。
先日はオンラインレッスン後に「腹筋運動をした時に首が痛くなりました。なぜでしょう?」と聞かれました。
首の前側が痛いのか後ろ側が痛いのかによっても原因や解消方法が異なります。
また腹筋運動にも様々な種類がありますが、今回はトランクカールという方法について解説していきます。
※怪我などで首に痛みがある方はこの限りではありません。医療機関の指示に従うようにしてください。
トランクカールとは?
まずトランクカールのやり方をご説明します。
①仰向けに寝た状態で膝を立て脚を腰幅程度に開く
②両手を軽く組み頭の後ろに添える、もしくは胸の前に置く
③おへそをのぞき込むようにしながら上体を丸める、戻すを繰り返します
※肩甲骨が床から離れる程度まで身体を丸めて持ち上げましょう。
アゴの下にこぶし一つ分位のスペースが空いているのが理想です。
腹筋運動で首の前側が痛くなる場合の原因と解消方法
腹筋が弱い
そもそも腹筋が弱い場合、首で頑張って頭だけを上げる動きになってしまいます。
それにより首の前側だけを動かすことになり、首が痛くなるのです。
腹筋運動ではなく、首の運動になっている状態です。
一般的に腹筋と呼ばれている腹直筋(いわゆる腹筋が割れてみえるところ)はみぞおちから骨盤までついています。
身体を丸めるように起こすことでこの腹直筋は収縮します。
腹筋が弱い場合身体を丸めるように起こすことが出来ず、首を曲げるだけの動きになってしまい、首に力が入るだけで腹筋に効かないということが起きるのです。
腹筋が弱い場合は、まずは身体を起こさずにお腹に力をいれることから始めます。
ドローインというエクササイズはご存じですか?
先述したトランクカールの姿勢のままきついジーンズをはくようにお腹を引き締めます。
息を吐きながらウェストを細くするように。
骨盤は平らなままで行ってみてくださいね。
慣れてきたら椅子に座っている時や立っている時にも行ってみましょう。
短い時間でも習慣にしていくと、体幹が安定し、美姿勢にも繋がりますよ。
肋骨まわりが硬い
身体の中心である体幹と呼ばれるところには、たくさんの筋肉がついています。
背骨や肋骨まわりの筋肉が硬いと身体を丸める動きがしづらくなってしまいます。
その結果、首を曲げて頭だけを起こす動きになってしまい、首の前側が痛くなってしまうのです。
背骨には丸める・反らす・横に倒す・ひねるといった動きがあります。
背骨を動かすと肋骨も一緒に動かされていきます。
背骨や肋骨まわりの筋肉の硬さは浅い呼吸の原因にも。
まずは丸める・反らす動きからやってみましょう。
こちらの動画を参考にご覧ください。
腹筋運動で首の後ろ側が痛くなる場合の原因と解消方法
身体の背面の筋肉が硬くなっている
背中や首の後ろ側の筋肉が硬くなっていると、身体を丸めて起こす際に硬さから痛みを感じることがあります。
頭が背骨のラインより前に出ているスマホ首は、いつも首に負担をかけていることになります。
頭はだいたい5,6kgくらいの重さがあり、その重さを首や肩が支えています。
背骨はS字カーブを描くことで、身体にかかる衝撃を吸収しているのですが、ストレートネックの場合はこの衝撃吸収がしづらくなるため首に負担がかかりやすいのです。
お勧めはアゴをひくエクササイズ。
小さくうなずくようにアゴを首に近づけます。
後頭部が斜め上方向に向くようにアゴをひくのがポイントです。
(二重アゴにするイメージといえばわかりますか?)
さらに背中や腰を緩めるのもお勧めです。
こちらの動画も参考にご覧ください。
まとめ
腹筋運動で首が痛くなる原因と解消方法は
①腹筋が弱い
→ドローインエクササイズを行う。
②肋骨まわりが硬い
→背骨や肋骨まわりを動かす。
③身体の背面の筋肉が硬くなっている
→アゴをひくエクササイズ、背中や腰のストレッチを行う。
主にこの3つが挙げられます。
身体の状態は人それぞれ違うもの。
特に運動に慣れていない方や初心者の方は専門家よりアドバイスを受けることをお勧めします。
健康のために行う運動で身体を傷めることがありませんように。
少人数制グループのオンラインレッスンを行っています。
双方向で姿勢をチェックしながらアドバイスをしています。
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